脈診について

Myakushin

 

脈の状態を診ることは、東洋医学の古典の段階では既に確立されているところであります。古来の医療の始まりを鑑みると、現代医療においても脈を診ることは本来必要なことと感じます。何故ならば、現在只今の健康状態を把握し治療方針等を立てられるためです。その上で施術方法、薬や手術を始め治療方針が決定することが患者様にとって優しい治療になると思います。

 

脈診(みゃくしん)とは両手首にある脈から現在只今のお身体の状態を確認する方法ですが、脈診にも様々な見方があり、当院は『脈状診』を中心とした施術方法が特長です。

 

脈の形を診る脈状診で、高血圧、子宮筋腫、癌や糖尿病、リウマチ等、病状によって脈の形が異なります。そして、中医学を基に舌診や腹診、問診等、総合的な判断をした上で適切なツボを決めます。

 

東洋医学の効果を最大限発揮するには脈診治療は欠かせません。そして、仮に重病な方が治療によって一瞬でも健康に近い状態をつくることができます。治療を重ねることで次第に良い状態を持続できるようになるので寛解に繋がっていくことを感じ取っていただけます。

 

尚、脈の見方には段階があり、簡易的な見方から経験値がないと判断が難しい見方まで様々です。特に難しいレベルである脈の形をみる方法(脈状診)では、指先の感覚が敏感でなければ訓練しても身に付けることが出来ません。

 

本来、スポーツに携わることの多いトレーナーの方や一般のセラピストも、〝マニュアル(経験値)〟や〝感覚〟だけの施術ではなく、脈や舌などを総合的に診ることで多くの情報が得られ、精度の高い治療をすることによりパフォーマンスの質を上げていくことが出来ます。そうなると、多くのアスリートの寿命を延ばすことや復活することが可能となります。

 

現代は技術が進歩した分、脈診等の習慣がなおざりになってしまいましたが、脈診の素晴らしさを知ることで現在の常識が全く違って見えてきます。また、様々な養生法と合わせながら更に良い結果を出せることも東洋医学の魅力です。